言霊・楽習社(がくしゅうしゃ) ~心豊かに、言葉を生み、人生を潤す~
語源や考えたこと、お気に入りの歌や発想法、雑学など、政治経済社会の時事ネタも書いたりしています。また、楽習社とは私の脳内にある架空の企業です。現実世界での所属組織や職業が変わろうとも、生涯、理系・文系を問わず、古今東西の学問を楽習(がくしゅう)して、生きていきたいので、架空の企業名を勤務先にしています。その会社を退職する時は私の人生が終焉する時です。.

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ポピー(ヒゲナシ)の花言葉と別名に、東西の古(いにしえ)の物語がつきまとう・・・花言葉は「癒し・なぐさめ」、別名は「虞美人草」

今日は、2017年(平成29年) 5月21日 日曜日

5月に街中の民家の道沿いの花壇に、
ポピーの花が咲いている光景が見られる。

虞美人草  ポピー 20170516_110811

ポピーの和名には、
「雛芥子(ヒゲナシ)」、または「虞美人草(グビジンソウ)」
という名がある。

ポピーは欧州原産のキンポウゲ目ケシ科ケシ属の一年草で、
日本には江戸時代に渡来した。

ポピーの学名は、
Papaver rhoeas(ペパベール) である。

Papaverとは、
ラテン語の「papa(粥)」が語源である。
ケシ属の乳汁に催眠作用があり、
その乳汁をお粥(おかゆ)に混ぜ、
子供を寝かしたに由来して、
その学名が付けられた。

さて、このポピーの花には、
東西の古(いにしえ)の物語がつきまとう。

まず、西洋の古代ギリシア神話と
ポピーにまつわる物語である。

ギリシア神話に、豊穣の女神デメテルがいる。

デメテルは全知全能の神であるゼウスの姉であるが、
ゼウスが無理やりデメテルに迫って、彼との間に
娘のペルセポネーを授かることとなった。

ある日、豊穣の女神デメテルはとても心を痛めていた。
それは、愛娘のペルセポネーが行方不明になったからだ。

デメテルは事情通の
月の女神アルテミスの従姉妹である
ヘカテーにペルセポネーの行方について尋ねてみた。

すると、ヘカテーは
死後の世界の冥府の神であるハデスが
ペルセポネーを連れ去ったと豊穣の女神デメテルに
告げる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これは、恋愛と金星の女神であるアフロディーテ(=ローマ神話のヴィーナスに相当)
の謀略だとされている。アフロディーテら恋愛神を疎んだペルセポネーに対する報復として、
ハデスがペルセポネーに恋に落ちるようにアフロディーテの息子であるエロースから
目の前に映る女性に恋をしてしまう矢を射られしまい、その時、目に映ったのが
ペルセポネーであった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ただ、豊穣の女神デメテルは同じゼウス兄弟であるハデスは
荒々しい他の兄弟達と違って、優しいので、そのようなことを
することに疑問を抱いた。

そこで、豊穣の女神デメテルは、
地上の事は何でも知っていると言われた
太陽神ヘーリオスに聴いてみた。

すると、ペルセポネーを惚れてしまったハデスが
ペルセポネーの父であるゼウスに彼女への求婚の承諾を依頼して、
母親であるデメテルに相談することなく認めてしまったというのだ。

太陽神ヘーリオスからその経緯を聴いた
豊穣の女神デメテルにゼウスに猛抗議をするが、
「冥界の王であるハーデースならば夫として不釣合いではないだろう」
とゼウスは悪びれもせず言い訳した。
それにデメテルは激怒する。
そのような愛娘ペルセポネーの失踪事件に、
夫のゼウスも関わっていたことを知った
豊穣の女神デメテルは深く傷心した。

その傷心を抱いたままデメテルは食事もとらず一睡もせず
ペルセポネーを探し回る。
彼女は娘のペルセポネーを探すため
地上の世界に降りた。
その間、豊穣の女神デメテルが天上界に
いなくなったため地上は大飢饉がもたらされた。

ペルセポネーを失い悲しみにくれながら愛娘を
探し続け、一睡もできないいる
豊穣の女神デメテルを癒そうと眠りの神ヒュプノスは
睡眠効果のあるポピーの実をデメテルい与えた。
それを口にしたデメテルは眠りに就くことができた。

その神話に由来して、ポピーの花言葉に「癒し・なぐさめ」という
花言葉が付けられたという。

ちなみに、豊穣の女神デメテルはペルセポネーを取り戻すことができて、
地上の大飢饉もなくなり、地は再び豊穣と実りを取り戻したという。

さて、ポピーのにまつわる東洋の古(いにしえ)の物語は
古代中国の紀元前202年に天下をかけた英雄の最終決戦である
垓下の戦い(がいかのたたかい)である。

古代中国の天下統一を初めて成した秦帝国が滅亡した後、
次の天下の覇者を目指して、
楚軍を率いる項羽と漢軍を率いる劉邦(のちの漢帝国初代皇帝)との間で
楚漢戦争(項羽と劉邦の戦い)繰り広げられたが、
いよいよ最終決着を迎える時が来た。

そして、垓下(がいか)にて、
項羽の楚軍は四方を劉邦の漢軍に包囲された。

項羽は四面四方を包囲する漢軍から夜中、楚歌の大合唱が
聞こえ、項羽は最期を悟る。(これが「四面楚歌」の由来)

それを悟った項羽は最後の宴を行う。
その時、項羽とともにしていた愛人の虞美人と
彼の騅(すい)という愛馬との別れを告げる詩をうたう。

力拔山兮氣蓋世 (力は山を抜き、気は世を蓋う)
時不利兮騅不逝 (時利あらずして騅逝かず)
騅不逝兮可奈何 (騅逝かざるを如何せん)
虞兮虞兮奈若何 (虞や虞や若を如何せん)


意味

私の力は山をも抜き去り、私の気迫は天下を覆うほどだった
しかし時は不利になり、愛馬の騅(すい)も進もうとしない
騅が進もうとしないのはどうしたことか
虞よ、虞美人よお前をどうすればよいのか いやどうしようもない 


と、項羽は愛してきた女である虞美人に最後の思いを
辞世の詩で伝える。

それに対して、虞美人は項羽に次の詩を返す。

漢兵已略地,四方楚歌聲。 (漢兵、已に地を略し 四方は楚歌の聲)
大王意氣盡,賤妾何聊生。 (大王、意気尽きたれば 賎妾何ぞ生を聊んぜん)


意味

漢兵はすでに楚の地を占領して、四方周りは漢軍に囲まれ故郷の楚歌が聞こえてきます
大王様(項羽)の意気が尽き果てたのなら この賤しい私はなんで生きていけましょう


と、虞美人も最期を覚悟し、項羽から渡された剣を使って、
剣舞を舞い終えるとそれの剣で自らの首を付き、
自害したという伝説がある。

そして、虞美人の流した血のあとに翌年美しいヒゲナシ(ポピー)花が咲いた。
または、虞美人の墓に美しく咲いたヒゲナシ(ポピー)があり、それに
ちなみ、ヒゲナシ(ポピー)のことを
虞美人草(グビジンソウ)と呼ぶようにもなった。

ちなみに夏目漱石の
職業作家として執筆した第1作である
小説「虞美人草」というタイトルは
彼がタイトル名がないまま新聞連載のための
小説を構想している時、
近所の神社の祭礼の帰りに植木屋である花を見かけ、
植木屋にその花の名前をたずねると

「虞美人草でさあ」

と返ってきた。それに閃きを感じた
夏目漱石は、その小説のタイトルを
「虞美人草」にしたのであった。


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