言霊・楽習社(がくしゅうしゃ) ~心豊かに、言葉を生み、人生を潤す~
語源や考えたこと、お気に入りの歌や発想法、雑学など、政治経済社会の時事ネタも書いたりしています。また、楽習社とは私の脳内にある架空の企業です。現実世界での所属組織や職業が変わろうとも、生涯、理系・文系を問わず、古今東西の学問を楽習(がくしゅう)して、生きていきたいので、架空の企業名を勤務先にしています。その会社を退職する時は私の人生が終焉する時です。.

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「あなたに会いたい」(浅田次郎 作)を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・出世のために若かりし時に捨てた恋人の幻影か・・カーナビからの「あなたに会いたい」の声で誘われた場所は・・・

今日は、2016年(平成28年)10月23日 日曜日

昨日の朝の午前8時05分から
NHKラジオで、「耳で聞く短編小説ラジオ文芸館」を
聴いた。

昨日の小説は、浅田次郎氏の「あなたに会いたい」であった。
私は、これを聴くのは2回目で、アンコール放送であった。

そのあらすじをNHK番組のページから引用する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「あなたに会いたい」2016年10月22日
作:浅田 次郎

2016年7月2日放送のアンコール。
自らの会社を海外展開する企業に成長させた内藤。
東北の地で開催されたシンポジウムでの講演後、
大学進学以来1度も帰らなかった故郷の農村を訪ねる。
レンタカーを運転し、カーナビのおすすめルートに従っていくと、
車は見覚えのある場所へ入っていく…。
内藤には苦い記憶があった。故郷とともに無残に捨て去った女性がいたのだ。
内藤の耳に、長年封印していた女性の声がよみがえる…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ということだが、この物語の詳細を以下に書いていく。
少々記憶が曖昧な部分があり、間違っている部分があるかも
しれません。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

58歳の男である内藤は、ディペロッパー企業を起業し、その後大きく成長させ、
海外展開するほどになっていた。
その内藤は東北地方のある農村出身であるが、一度も、その故郷に帰省はして
いなかったが、成功者としての彼は
東北で講演会をすることとなった。

講演会を終え、新幹線の駅で、部下たちと別れ、
久々の休暇を、故郷でレンタカーを走らせて過ごそうと思った。

借りたレンタカーのカーナビに、
「景色を堪能する」「温泉」など
好みに応じたキーワードがいろいろ表示されていて、
それに応じた目的地にナビをしてくれる機能があった。
それをおもしろがった内藤は、ある表示の言葉に目がとまった。

それは「あなたに会いたい」である。

内藤は、それは何かショッピングモールなどに
誘うとしているのではないかとビジネスライクに考えたが、
おもしろいと思って、「あなたに会いたい」を押した。

女性の声でいろいろ案内がされ、内藤はそれに
口頭で応えてみると、音声認識機能もあるようで、
それなりに会話が成り立つような返事がカーナビから
返ってきたりした。

しばらく、ナビの案内に沿っていくと
ショッピングモールのようなところではなく
人里離れた山の道に入る。

その光景に、内藤は見覚えがあった。
そして、故郷を出ると同時に、
捨ててしまったようになった
当時、交際していた「ゆきえ」という
年上の女性のことを思い出した。

内藤は、大学進学で故郷を離れる前に、故郷で
工務店勤務していた。
その仕事を終えた後、なじみの居酒屋に通っていた。
そこに、ゆきえという女性が働いていた。
ゆきえは、その居酒屋のオーナーの姪であったが
いろいろわけありでそこで働いていたようだった。

内藤は、そのゆきえと関係を深め、
田舎の人目を避けるようにある人里離れた
ラブホテルで過ごしたりしていた。

そう内藤が見覚えのある光景が思ったのは
そのラブホテルに行く途中であったからだ。

若き時の内藤は田舎を出てより大きな社会で活躍したいと
大学進学で東京に、ゆきえを捨てるように、出でいった。


その進学先の下宿屋に、誰から住所を聞きつけたのか
ゆきえからの手紙が届くようになった。

その手紙には、「いつまでも待っている」と書いてあり、
文末は「あなたに会いたい」で締めくくられていた。

それからゆきえから毎日手紙が届くようになったが、
内藤は返事はしなかった。
梨のつぶてに業を煮やしたのか
ある日の手紙には
手紙一面にびっしりと「あなたに会いたい」と
書かれていた。
それ以降、内藤はゆきえから届く手紙の封を開けずに捨てた。
やがて、内藤はその下宿屋から別のところに引っ越した。

なぜ、ゆきえを突き放したのか捨てたのか。
別にゆきえには何の落ち度もなかった。
愛していたわけでもなかったが憎くはなかった。

ようやく拓けた未来に、無口で慎ましく、陰鬱で美しいふるさとの象徴を、
まさか曳きずって行くわけにはいかない。
自分自身の非情な行為をあえて説明するなら、そうとでもいうほかはなかった。

内藤はゆきえとの出来事を回想しながら、
さらに「あなたに会いたい」という声が出る
ナビの女性の指示にそっていくと、
ナビが指示する目的地にたどりついた。


そこには、数多の蔦に縛められた
廃屋のラブホテルがあった。

それは、ゆきえと抱き合ったホテルであった。

すると、「あなたに会いたい」という声が
助手席の方から聞こえてきた。

その声はまさしくゆきえの声であった!
そして、ギアを握る内藤の手を握る手の感触がした。

ゆきえがここまで案内してきたのだろうか?
ゆきえがもし生きていれば、今は62歳くらいである。

内藤は、首を振らずに前を向いたまま
ゆきえの声にこうたずねた。

「生きているのか?死んでいるのか?」

すると、

「あなたに会いたい」

ゆきえの声がする。

しばらく、内藤はいろいろ思い巡らせ
このように返事をした。

「俺も同じだ」

すると、内藤の手を握っていたゆきえらしき
手の感触は消え、声も消えていった。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

という感じの物語であったが、
主人公の内藤が、出世して、経営者として成功する人生において
いろいろなものを犠牲にしてきた。

そう若かりし時のゆきえとの関係もそうであった。

その苦い思い出のあるゆきえが
成功者として帰省した故郷でのドライブに
霊なのか幻影なのかわからないが、
現れ「あなたに会いたい」と何度も懇願する。

まあ、現実にはありえないようなストーリーであるが、
理由もわからず突き放されたゆりえ、
そして、己の出世と成功のために
ゆきえを傷つけてしまったという思いを抱く内藤、
この2人が、40年近く経ち、幻影であっても
互いに心の傷を癒すドライブであったように思えた。

浅田次郎 月下の恋人
「あなたに会いたい」収録。




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