言霊・楽習社(がくしゅうしゃ) ~心豊かに、言葉を生み、人生を潤す~
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耳で聞く短編小説ラジオ文芸館 鈴木光司 作「大山」・・・バブルに翻弄された元夫からの復縁の申し出の旅路にて、元妻からの粋な計らいとは

今日は、2015年(平成27年)3月 8日 日曜日

毎週土曜日の午前8時05分から聴いている
「耳で聞く短編小説ラジオ文芸館」の昨日の朗読された
小説は

鈴木光司氏の「大山(だいせん)」であった。

大山は、中国地方最高峰の鳥取県にある山のことである。

ラジオ文芸館のページのあらすじ紹介

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
染谷清志は、別れた妻と娘に会うため、九州に向かう。
選んだのは、20年前と同じ山陰本線。
その車中で、20年前の2人の女性との出会いを思い出す。
1人は、染谷の将来を予言するような言葉を残した女性。
もう1人は、後に結婚することになる妻との出会いだった。
バブルの後、すべてを失ってしまった染谷は人生を振り返る。
別れた妻と娘とは、どんな再会が用意されているのだろうか?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ということであるが、
バブル経済とその崩壊で、人生の浮き沈みを被った
主人公の染谷清志が、九州にいる別れた妻と会う為に、
京都から山陰本線を使って、旅をするところから始まる。
別れた妻に、山陰本線を使って行くことを電話で伝えた。

車両に乗った清志は、20年前のことを思い出す。
20年前、東京の大学の哲学部美学科に在籍していた染谷清志は
京都で神社仏閣などを観察した後、
山陰本線経由で九州に旅行をしようとした。

途中、鳥取県の大山の近くを通る。
大山について何かで描写を見聞きしていたが、
すでに夜になって大山は車窓からは見えず、
いろいろ大山の山の形を想像していた。
大山の近くにある米子駅で停車した時、
そこから乗車した50歳前後の女性が
対面式の2人×2の4人がけの席に座っていた
染谷清志の向かいの席に座った。

その女性は薄化粧で外見は人生にやつれているように見えた。
その女性が座ると、染谷清志に話しかけてきて、
女性は饒舌にいろいろ話し出し、はじめは高校の歴史の教師をしていたが、
大都市に出て飲食店を始めた。その店に教え子達が来てくれて、
商売は回っていたが、事情があって、その店を売ることになった。
いい値で売ることができたという。
その後は、各地に点在する教え子など知人のところに居候をして
各地を転々としているというのだ。
泊めてくれる知人が「もっと長く居て」と言われるという。

ただ、それを聞いた染谷清志は、彼女が
不幸な状況をあたかも幸せに見せようとして言っているようにも
思えて、自分は将来この女性のようになりたくないと思った。

彼女は清志に
「あなたも私と同じ年になったらわかるわよ」と言った。

その女性は山口県の長門駅で下車した。
その後、北九州の小倉駅に到着し、
すると、さわやかさなきれいな少女が車内の通路を
席を探して歩いている姿を清志は目にすると
内心で「自分の席のところに座って」とつぶやくと
なんとその少女は「ここに座っていいですか」と
清志は大歓迎の気持ちで「いいですよ」と言い、
長門駅まで乗っていた女性と正反対の容貌に
こころときめかせ、清志から積極的にその女性に
話しかけた。
これが、清志の妻となっていた「まなみ」との
初めての出逢いの時であった。


まなみは長崎に住む高校3年生の女子高生で
大学を2つ合格したが、
地元の国立の長崎大学に行くか、東京の私大に行くか迷っていて、
彼女は東京の私大に行く方向に気持ちが傾いていたが、
家族が国立の地元の大学の方が良いと言われて、
ケンカになったりするという。

まなみが小倉駅から乗車した理由は、
長崎県で朝鮮半島沖にある対馬に住む祖母のところから
戻っていたためであった。
その時、小倉から対馬への連絡船があった。

まなみは対馬の祖母とは気が合い、祖母に大学の選択について
進学は自分で決めなさいと言ってもらったという。

清志は自分が東京の大学に通っていることを告げ、
東京の私大に入ることをまなみに進める。
もし、東京の私大に来ることになればということで、
清志はまなみにちゃっかり自分の連絡先を伝えた。

まなみが東京の私大に入学して1ヶ月ほどして、
まなみは清志に電話をする。

そして、清志とまなみの交際が始まり、
東京で初デートした時、池にあるボートに乗り、
彼がボートを漕ぎながらまなみに
得意の芸術論や人生論を熱く語り、

人間の知的発達の歴史において、人間が個として
いかに表現を高めていき、美しいものをいかに美しく表現するか

そのようなことを清志はまなみに語っていた。

やがて、清志は大学卒業後、出版社に就職。美術全集の編集などに携わる。
また、まなみも大学卒業後は金融業に就職する。

清志とまなみの交際は順調に進み
清志が26歳、まなみが23歳の時に結婚し、
ひとりの女児を授かる。

清志は出版社で移動となり、編集から営業に変わった。
これが清志の人生の転機になった。

営業先の美術商が投資をしていて、彼に誘われ、彼の画廊に転職。
そのころバブル景気が膨らみ始めた時で、
美術品も投資対象として売買され、清志は独立してギャラリーを立ち上げ、
投資商品として絵画が売れまくり、
清志はあれよあれよとカネが貯まり、結婚当初は新木場の小さなアパートに
住まいしていたが、やがて、都内港区の高級マンションに住み
また、ヨットを買って、そのヨットのクルーズにお客を招いて、
豪勢な暮らしになっていた。

ただ、そのような清志の仕事ぶりに妻のまなみは不満を抱いていた。
まなみは清志の仕事ぶりが地に足がついていないように思えたのだ。

ある時、まなみは清志に
自分達が初デートした時の清志がボートを漕ぎながら
清志が語っていたことを思い出すように語りだした。

清志が、人間の個が全体状況に囚われず、いかに知的に発達すること
いかに人間の「個」がいかに大切であるか
そのように語っていた時の清志に純粋さを感じたとまなみは語る。

そのように語るまなみの言葉に清志はグサッと刺さるものを感じる。

自分自身の今の仕事ぶりが、かつて自分が語っていたことを真逆の
ことをしているとそれをまなみにつかれたと思った。

実際、本当はたいした価値もない美術品を高額な額で売っていた。
そのようなおかしな全体状況にただ自分がのまれていて、個としてものが
欠落していることを清志は思った。

そして、バブル経済の宴が終わる時が来た。
それまで1億円で売れていた絵画が、突如、その5分の1の値でしか
売れなくなった。

負債が膨らみ、ヨットを売却したり、自宅の高級マンションを売却したりしたが、
とても間に合わない。ついに、清志は経営するギャラリーを倒産させた。

そして、妻のまなみが借金取りに追われないようにするため
清志は、妻と離婚をして、妻と娘を妻の長崎の実家に戻した。

離婚後、清志は債権者から逃げる生活が続き、
最後は仙台に流れ着き、そこでタクシーの運転手として働いていた。
5年経てば、債務の時効が来るので、それまで
仙台でひっそりとタクシー運転手として過ごす。

そして、まなみと娘との生活を取り戻すため、
できるだけ給与を貯蓄にあて、500万円を貯めた。

そして、妻との復縁を申し出ようと長崎に向かおうとした。
ただ、大学時代に山陰本線で九州に向かった時、
大山を見れなかったこともあり、山陰本線で大山を見ようと
山陰本線を使って長崎に行こうとしたのだ。

ただ、山陰本線の列車に乗車して、
20年前に乗った時のあの女性、
店を手放し、各地を転々として居候して
やつれているように見えたあの女性と
自分が同じような人生を過ごしてしまったと思った。

列車が大山にさしかり、車窓から大山を見た。
ただ別名「伯耆富士」と呼ばれる大山であるが、
富士山のようには見えなかった。

やがて、列車は山陰本線を通り過ぎ、
福岡の博多駅に停車する。

すると、そこから乗車した
ある中学生ぐらいの少女が通路を歩いてきたが
まなみにそっくりだった。

そして、その少女が
清志が座っている席のところで立ち止まり

「お父さんですよね」

と話しかけた。
そう、その少女とは清志とまなみの娘である。

娘はその時、中学2年生から3年生になる間の春休みで
対馬にいる彼女からすれば曾祖母(ひいおばあさん)のところに
行ってきた帰りという。
20年前は対馬からの連絡船は小倉との間にあったが、
その時は博多に変わっていた。

清志は娘に
「どうして、自分がこの列車のこの席に座っていたのを
知っていたのか」を聞くと、
娘は「お母さんから教えてもらった。」
そう、清志はまなみにどの急行のどの車両のどの席にすわっているかを
電話で伝えていた。

娘は「お母さんが、お父さんと一緒に帰っておいで」と、

清志はまなみが自分の再婚の申し出を受け入れることを確信した。


という感じのストーリーであるが、
(詳細のセリフなどは違っていると思うが、そんな感じ)

最後は、
まなみの粋な計らいで、
復縁の申し込みにくる清志に
20年前との妻との初めての出逢いの光景を
娘を送り込むことで演出されたのであった。

この「大山」という短編小説は
鈴木光司氏の「枝の折れた小さな樹」に収録されている。

ちなみに鈴木光司氏は
ホラー小説の「リング」「らせん」の作者です。


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