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インフルエンザ〜天の力が身体にくる

このごろニュースで、新型インフルエンザがいつ発生しても
おかしくない状況になりつつあると言われている。

そのインフルエンザの語源をたどるとイタリア語である。
中世のイタリアでは、原因不明の高熱や咳などが蔓延し、”星の並び方の影響”と言う意味のinfluenceからインフルエンザ(influenza)
という言葉が生まれた。イタリア語読みはインフルエンツァ。

この「influence」をより詳しく分ければ、
(in=中に+flu=流れる)
「中を流れる」から「感化、感染」が原義であり、
天体から発する流れ出る霊気が人の性格・運命に及ぼすと
考えられたようである。

そのインフルエンザという言葉は、1782年イギリスでの流行の際に「インフルエンザ」の疾患名が世界的に広く使用されるようになり
定着したという。

インフルエンザに関する記述は古代ギリシアからあり、医学の父と称されるヒポクラテスが、インフルエンザの症状についての記録をしているという。
そして、アテネとスパルタとの間で戦われたペロポネソス戦争(B.C.430〜427年)は、アテネで大流行した疫病によりアテネの敗北で終結したとされるが、その疫病は、インフルエンザではないかと言われている。

ちなみに、1918年、当時第一次世界大戦の主戦場だった独仏国境の西部戦線で、インフルエンザによる被害としては史上最大となったスペインかぜによって、両軍兵士に多数の被害が出てこの為に戦争の終結が早まったとも言われいる。


日本においても、平安時代からインフルエンザの流行を示す記録がある。それは「咳逆」(しはぶき)という言葉で表されている。

源氏物語の夕顔で

この暁よりしはぶきやみに候らん、かしらいと痛くて苦しく

「朝から風邪を患って、頭がとても痛くて苦しい」という意味ですが、
「咳逆」(しはぶき)という言葉が使われている。

江戸時代になれば「はやりかぜ」と言われ、明治時代に「流行性感冒」という言葉が使われた。「感冒」という語源は不明だが、17世紀初頭に編纂された日本語-ポルトガル語辞書にcanbow(カンバウ)”という“感冒”の発音に似た風邪を意味するところがあるという。

インフルエンザウィルスは、膜の表面が2種類の突起で覆われており、
この突起は赤血球凝集素であるヘマグルチニン(Hemagglutinin)と
ノイラミニダーゼ(Neuraminidase)であり、それぞれの頭文字をとって
【H】と【N】と略される表現される。それらの組み合わせによって、
様々なタイプのインフルエンザウイルスが発生する。その組み合わせを
新しく繰り返していて、新たなタイプのインフルエンザウイルスが誕生する。


1918年から1919年にかけて、全世界で死者5000万人(日本で39万人)の死者を出したスペインかぜは「H1N1型」である。また、それは、鳥インフルエンザが由来していることがわかった。スペインかぜは、それまでヒトに感染しなかったトリインフルエンザウイルスが突然変異し、受容体がヒトに感染する形に変化するようになったものと考えられている。
最近、世界で広がっている鳥インフルエンザは「H5N1型」であり、病原性が強く、いつこのタイプの鳥インフルエンザがヒトからヒトに感染するインフルエンザに変異するのは時間の問題と言われ、この新型インフルエンザの抗体を人類は持ち合わせていないので、スペインかぜの時のような世界的大流行が懸念されている。

普通の人で、できる事と言えば、うがいをして手を洗って、体力を保つぐらいでしかない。それでも感染し発病する可能性は大いにあるが、感染リスクを避けるためにはそれしかないだろう。




テーマ:語源 - ジャンル:学問・文化・芸術


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