言霊・楽習社(がくしゅうしゃ) ~心豊かに、言葉を生み、人生を潤す~
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京大入試ネットカンニングの少年は通常の裁判で無罪を勝ち取って欲しかった・・・山形家裁の判断は罪刑法定主義の過去の最高裁判例に反しているのではないか

今日は、2011年(平成23年)7月 8日 金曜日

京大入試で、インターネットの掲示板を使って
カンニング行為をした19歳の少年にして
京都府警が偽計業務妨害罪で逮捕した事件で、
(私からすれば、不当な逮捕)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

京大入試ネット投稿、少年を不処分に 山形家裁
(朝日新聞 2011年7月8日3時10分)


京都大学の入学試験中に設問がインターネットの掲示板に投稿された問題で、
山形家裁(矢数昌雄裁判長)は7日、偽計業務妨害の非行事実で送致された
山形県内の少年(19)を不処分とする決定をした。自らの行為を認めて反省
している点を重く見て、処分の必要がないと判断した。

(中略)

決定で家裁は、少年が2月に京大を受験した際、携帯電話でネット掲示板に設問を
投稿して解答を募り、他の受験生らが掲示板を通じてその解答を容易に知り
得る状態にするなどの不正行為をし、大学側に答案内容の確認作業をさせる
など業務に支障を生じさせた、と認定。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

と、どうやら山形家裁の矢数昌雄裁判長は、インターネットの掲示板を利用した
カンニング行為が偽計業務妨害罪が成立すると判断したとこの記事内容から
受け取ることができる。
もし彼が成人なら、通常の裁判で、偽計業務妨害罪で有罪とされ
執行猶予の判決が出ていた可能性が推測できる。

私は、カンニング行為が発覚すれば不合格にすればいいだけのもので、
はっきりいって、この矢数昌雄裁判長の判断は、
どうのような行為が法的に罰を受けるかがあらかじめ明確にする
罪刑法定主義という近代刑事司法の
原則から不当だと思う。

その精神を反映しているのが

日本国憲法第31条

何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、
又はその他の刑罰を科せられない


とある。あらかじめ刑事罰に問うには、どのような行為をしたら刑事罰を科せられかを
明確にしておかねければならないということだ。

その罪刑法定主義の明確性に関して、1975年に最高裁が
徳島市公安条例事件の判決において、

「通常の判断能力を有する一般人の理解において、具体的場合に当該行為が
その適用を受けるものかどうかの判断を可能ならしめるような基準が読み
とれるかどうかによってこれを決定すべきである。」

とある。
つまり、その条文が、普通の人が理解できるようなもので、かつ、
その条文の運用が普通の人が理解できるようなものでなければならないということである。

例えば、コンビニで万引きなど窃盗行為をしたら、

刑法第235条

他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

で、今までの社会で、窃盗行為は、社会的に犯罪行為とみなされ、やってしまって
発覚した場合は、警察のお世話になるということは一般的に理解されていることである。


さて、今回のカンニング行為を偽計業務妨害罪を適用したわけだが、

刑法233条

虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を
妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する


とあるが、その偽計業務妨害罪の成立には、業務を妨害しようとする故意が
なければならない。

当ブログの記事
入試ネットカンニングの予備校生は刑事的には無罪・・・・京大の無能対応によってリヴァイアサンという国家権力
のモンスターに襲われるはめになった19歳予備校生の悲劇


で、以下のように書いた。

************************************

過去の判例を見てみると

彼は、刑事事件としては、

無罪

だと思う。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

事件番号 昭和29(う)978
事件名 業務妨害被告事件
裁判年月日 昭和29年11月12日
裁判所名・部 大阪高等裁判所 第五刑事部

刑法第二百三十三条にいう「偽計ヲ用ヒ」とは人の業務を
妨害するため、他人の不知或は錯誤を利用する意図を以て
錯誤を生ぜしめる手段を施すことをいうのであつて

判決詳細
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/7914C0FCD2E636EF49256CFA0006EBD7.pdf

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

とあるが、つまり、
業務を妨害するつもりで相手の不知或(京大側が受験者がカンニングをしていることを知らない)
などを利用して偽計をして、初めて有罪だと言えるわけで、
今回の京大入試の試験時間中にインターネットを使ってカンニングをした
彼は、大学合格したいためにカンニングという偽計をしたのであるが、
もし、カンニングが発覚すれば、不合格になり彼の偽計の目的である
合格ができなくなってしまう。
今回は、カンニングが発覚した結果、
京大の合否判定の業務に影響が出たわけであるが、
そうなってしまえば、予備校生の本来のカンニングという偽計目的である
合格は実現できなくなるのであり、京大の合否判定の業務に影響を及ぼし
業務を妨害することを目的としてカンニングという偽計をすることとは
矛盾する。
つまり、到底、京大の入試業務を妨害することを意図して、
カンニングという偽計をしたとは思えない。

************************************

ということで、京大の入試業務を妨害することを意図したとは思えないし、
偽計業務妨害は成り立たないと思う。

また、彼は、インターネットの掲示板を使ったカンニング行為が発覚すれば、
不合格になるだろうと予測できたと思うが、
まさか、警察のお世話になるような犯罪行為になるとは考えていなかっただろうし、
また、日本の多くの方々も偽計業務妨害を適用して逮捕したことに驚いたのは
そう考えていたからだろう。
つまり、日本の多くの一般人が、カンニング行為が警察のお世話になるような
犯罪行為だと思っていなかったと推測できる。

そう考えると、最高裁が罪刑法定主義に関して、

「通常の判断能力を有する一般人の理解において、具体的場合に当該行為が
その適用を受けるものかどうかの判断を可能ならしめるような基準が読み
とれるかどうかによってこれを決定すべきである。」

という最高裁判断から見て、今回の山形家裁の矢数昌雄裁判長が
カンニング行為で、偽計業務妨害が成り立つと受け取ることができる
判断をしたことは不当だと思う。

このように、警察の後付けの拡大解釈を裁判所が追認して、
カンニング行為で偽計業務妨害罪が成り立つという判断がまかり通るなら、
これまでの古典的な学校の定期試験の
カンニング行為でも警察がさらに拡大解釈して逮捕できるということとなり、
別件逮捕の口実に使われ冤罪事件を引き起こす懸念がある。

こうなるのであれば、
私としては、少年審判ではなく、通常の刑事事件の裁判で
無罪判決を勝ち取って欲しかったと思う。


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入試ネットカンニングの予備校生は刑事的には無罪・・・・京大の無能対応によってリヴァイアサンという国家権力のモンスターに襲われるはめになった19歳予備校生の悲劇

京大入試、ネットカンニングで、マスコミが偽計業務妨害の過去の判例を紹介しているところはなさそうだなあ。過去の判例をみたら、無罪だと思う人が多くいるんじゃないの

京都府警がネットカンニングで少年逮捕の批判の矛先をマスコミを使って、京大に仕向け始めたのかな


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