言霊・楽習社(がくしゅうしゃ) ~心豊かに、言葉を生み、人生を潤す~
語源、雑学など、時事ネタなど。また、楽習社とは私の脳内にある架空の企業です。所属組織や職業が変わろうとも、生涯、理系・文系を多様な知を楽習(がくしゅう)して、生きていきたいので、架空企業名を勤務先にしています。それを退職する時は私の人生が終焉する時です。.当ブログ各記事に誘うための目次専用ペ ージはカテゴリートップにあります。PCページは画面左サイドに、スマホ画面からは下のマークの真ん中からカテゴリーにいくことができます

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2016年(平成28年)の3大ニュース・・・「米国大統領選挙・トランプ氏当選、イギリスEU離脱へ」「熊本地震」「障害者施 設で19名殺害される」・・・1位と3位のニュースの共通するもの

今日は、2016年(平成28年)12月31日 土曜日

大晦日の今日は、
当ブログ年末恒例の今年の3大ニュース

1位 米国大統領選挙・トランプ氏当選、イギリスEU離脱へ

2位 熊本地震

3位 障害者施設で19名殺害される


と私は考えているが、この3つのニュースの説明をする前に
番外編で扱うある科学に関するニュースがある。

それは、アインシュタインから残された宿題とされていた
重力波発見が発表されたことである。

重力波の観測技術がさらに向上すれば、
宇宙の太陽などの恒星の中のことを
電磁波では観測できないことを重力波では
観測できることが期待されている。
また、重力波によって、宇宙の始まりの謎の解明へ
大きく飛躍することも期待されていて、
天文学の発展につながっていきそうである。


さて、第3位のニュースの
7月26日に、神奈川県相模原市の障害者施設で、
そこで勤務していた元職員によって、障害者19名が
殺害される事件が発生したことである。

国内でこれほどの大量殺人事件が発生するのは
金田一耕助シリーズの「八つ墓村」のモデルになった
昭和13年の津山事件で30名が殺害されたこと以来である。
障害者19名殺害を実行した男は、
重度の障害者は生きている価値がなく
安楽死させるべきであるという
ナチスの優生思想を思わせる主旨の主張を展開していた。

そのような思想が抱かれる背景について、
日本障害者協議会の代表の方が
「社会的に生産性が乏しいと、価値がない人間と断定されてしまう」
という風潮があるのではないかと指摘していた。
市場経済万能、競争重視、生産性向上の新自由主義的な思考が
広がっていった中での
19名障害者殺人事件という発生したのではないかという
視点の分析は大手メディアではあまり見られなかったように
思えた。

この事件でケガを負った障害者の両親の方が、
「子供が障害があり、いろいろ大変なことがあっても、
障害のある子供と向き合って生きていくことが生きがいなのです」


2位は熊本地震である。
4月14日21時26分、
NHKのニュース番組放送中に緊急地震速報が鳴り響き、
ライブ中継の熊本城が揺れながら土ぼこりが立っている様子が
映し出され、緊急地震速報から
1分30秒後に、鈴木アナが、「震度7を観測した地域があります」と
速報を伝えていた。

この4月14日の震度7の地震が前震であったことに
専門家も
含め多くの人たちが知るのは、
その28時間後であった。
4月16日1時25分、マグニチュード7.3の本震が発生
したのであった。
この時も震度7を観測。

前震と本震の一連の地震での直接死が50名。
関連死を含めると152名となった。

今回の地震で新耐震基準を満たしていた木造住宅でも倒壊
していた事例が見受けられた。

そうなった理由はいろいろあるようだが、
2回も立て続けに震度7に見まわれたこと。
また、おうちに多くの親戚が集まって楽しめるようにと
広いリビングを設けたことが壁を少なくしてしまって、
倒壊しやすくしてしまったようである。

ちなみにマグニチュード7.3は阪神淡路大震災と同じである。
そのような大地震が内陸で発生して、そこが人口密集地であると
大きな被害が発生することが想定されるのである。


1位 米国大統領選挙・トランプ氏当選、イギリスEU離脱へ

この出来事は、加速する経済のグローバル化で不利益を被る
人たちの不満が爆発したことが共通する背景要因である。
それもグローバル化を促進してきた
アングロサクソンの英米で発生したということが
興味深い。
この2つの大きな政治的事件は、世界の歴史の潮目になる
可能性をもっている。

トランプ政権は国内雇用保護を第一にしている。
外国からの輸入品に対して、国内産業保護のため
高い関税を課して来る可能性がある。

そうなるとアメリカと世界各国と経済的な
摩擦が高まる可能性がある。

欧州では、来年、
オランダ、フランス、ドイツでは
政権を行方を左右する選挙が行われるが、
グローバル化に抵抗する勢力が
政権を担う可能性も考えられている。
特に、フランスでEU離脱を主張する
ルペン氏が大統領に当選することが発生したら、
世界経済は大きく混乱する可能性がある。

グローバル化のあり方スピード、
グローバル化に取り残された方々への
手当てなど考えないと、
グローバル化に逆行する流れは止まらない
可能性がある。

英米発のグローバル化は
巨大資本を持つ多国籍企業優位でかつ
その意向が政策に反映されることが多くなり、
普通の庶民が取り残されることが出てくる。

その経済のグローバル化は
新自由主義の優勝劣敗の思想が秘められているが、
その思想は、今回の3位の
19名障害者殺害事件に背景にあると
障害者団体の方が指摘した
生産性無きものは価値無きものと見られる
新自由主義の思想が影響しているのではと
感じたりする。



このブログ内の関連記事

過去の今年の3大ニュース

2005年
今年の3大ニュースとアメリカ(新自由主義)

2006年(このときは、1つのニュースのみ)
今年の最注目ニュース~ドル離れが進む世界

2007年
2007年の3大ニュース「サブプラムローン問題」「参議院選挙」「消えた年金」 ~ 来年以降の情勢にも大きく影響を及ぼす問題である 

2008年
2008年の3大ニュース「世界金融危機とオバマ氏米国大統領へ」「秋葉原通り魔殺人事件」「毎日新聞Waiwai事件とマスコミ各社の赤字」・・・昭和20年に続き平成20年も激動の年に、金融危機は来年以降の世界史的な大事件になっていきそうだ

2009年
2009年(平成21年)の3大ニュース・・・・今年は国内ニュースばかり、やはり、1位は皆さんが思う通りのことがらです

2010年
2010年(平成22年)の3大ニュース・・・・菅内閣のていたらく、検察の権威失墜、メディア革命

2011年
2011年(平成23年)の3大ニュース・・・・大震災&原発事故、欧州債務危機、抗議する人々・・・来年にも続く大ニュースである

2012年
2012年(平成24年)の3大ニュース・・・増税と政権交代、日中対立とオバマ再選、原発問題・・番外編で「刑事司法の問題」、あとがきで、昨年のトップニュースの後遺症

2013年
2013年(平成25年)の3大ニュース・・・安倍自民党参議院選勝利、シリア危機とイラン制裁緩和、スノーデン事件

2014年
2014年(平成26年)の3大ニュース・・・「主権国家をめぐるできごと」「消費税と総選挙・安倍自民党大勝」「山が崩れ、山が噴いて、人命奪う」

2015年
2015年(平成27年)の3大ニュース・・・「対イスラム国戦争~テロと難民」「安倍内閣と立憲主義・表現の自由」「沖縄県と国の対立」

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テーマ:気になったニュース - ジャンル:ニュース


年に一度年末に通う西宮北口の「CAFE FLAT」にて、おいしいものを口にしながら読書をすること8年目・・・毎年職業職場が変わっても文字が織り成す意味の世界を堪能する振る舞いは変わらない

今日は、2016年(平成28年)12月30日 金曜日

昨日の午前10時過ぎ、
自宅から西宮北口駅近くにある
「CAFE FLAT」に電話をかけた。

2009年以来、毎年年末に
CAFE FLATの窓側の席に座り
おいしいものを口にしながら
読書をするのが慣わしになっている。

そして、そのお店に行くのが1年に1回の
その時である。

何年も毎年同じことをしていると
1年に1回しか利用しない私の名前を
CAFE FLATの店主の女性の方には
覚えてもらっている。
電話の向こうからその女性が

「お久しぶりです」

と言われ、私は

いつもの定位置の席を予約した。

そして、14時過ぎに、
CAFE FLATに入り、窓側の席に座ると、
店主の女性が

「1年ぶりですね」と笑顔で声をかけれこられ、
メニュー表を置いていった。

こののメニュー表のカバーは
好きである。

CAFE FLAT 161229_1411~001

それにしても、今年の年末に
1年1度のCAFE FLATにこれて良かったなあと
しみじみ思った。
よりいっそうそう思えたのは、先日の日曜日の朝
腹痛が鋭い痛みと鈍い痛みを混じりながら1時間程
続いたことがあったからだ。

3年前に、腹痛が続いて、2度入院したことがあった。
1つは腹膜炎、もう1回は、腸閉塞によるものだった。

入院しないといけないような症状だったらと
いや、入院代を考えると病院に行くことをためらうような
感じでいた。
先日の日曜日の朝の腹痛の時、そう思ったが、
1時間で痛みが治まり、回復した。

そんなこともあり、ああ、今年も
年末にCAFE FLATにこれて良かったと
つくづく感じたのであった。

その後、
オーダーをして、
トイレに行く。

CAFE FLAT 161229_1415~001

CAFE FLATのお手洗いの鏡を見ると、
このようなところにも
オシャレにしているところが
この店の素敵なところである。

今年もいつも通りに
ハニークリームティを頼んだ。
クリームの上にはちみちが乗せられていて、
甘くてとてもとてもおいしいのだ。

CAFE FLAT 161229_1417~001

そして、その甘い
ハニークリームティを口にしながら、
読書をするのである。

過去2010年から
その時、どのような本を読んでいたかを記す。

2010年 ヴェルナー・ゾンバルト 「恋愛と贅沢と資本主義」
2011年 松岡正剛氏 「知の編集工学」
2012年 示野信一氏 「複素数とは何か」
2013年 
 大栗博司氏 「超弦理論入門」
 宮台真司氏 「絶望の時代の希望の恋愛学」
2014年 橋元淳一郎氏 「時空と生命~物理学思考で読み解く主体と世界」
2015年
 ジョンジョー・マクファデン氏  「量子進化~脳と進化の謎を量子力学が解く!」
 園池公穀氏 「光合成とは何か」

さて、今年、CAFE FLATで読み本にしたのは、
E・H・カー(Edward Hallett Carr)の
「危機の二十年」(The Twenty Years' Crisis 1919-1939)である。

これを読むのは大学生の頃以来、20年ぶりぐらいである。
大学で政治学科で学んでいた私は、
国際政治学の古典であり名著とされる「危機の二十年」を読んでいた。

1919年、第1次世界大戦後に、戦争抑止のために
構築されたベルサイユ体制が崩壊して、次なる大戦に至ったのかという
戦間期について、国際政治学の在り方も含めて、分析考察している名著である。

「危機の二十年」をふと再び20年ぶりでも読もうと思ったのは、
大学時代に読んだものを読み返したいという気分があり、
また、グローバリズムへの反動の動きが目立つ昨今の世界情勢を受けて、
何か思うところがあったからである。

大学生の時、初めて読んで、「危機の二十年」で強く印象に残ったのは
学問の在り方についての次の部分である。

未成熟な学問は、いちじるしく目的ががっており、ユートピア的である。
目的を全くしりぞけてしまう学問は、年をとってしまった学問である。
成年期に達した学問は、目的と観察および分析とを巧みに統合している。


というフレーズにはマーカーでラインを引いて、今も残っている。

CAFE FLAT 161229_1508~001

次なる大戦に至ったか考察するにあたって、
当初の国際政治学が、平和のためにユートピア的な理想主義過ぎて、
国家間の力と力の衝突というリアリズムを見落としてきたことの
問題点をカーは指摘していた。

極めて単純化して言うと、
理想や目的の実現のためには、きちんと現実を見ないといけんよ
ということである。

「危機の二十年」を1時間ほど読み進めて、
ああ、何か食べようといういことで、

ゆずのシフォンケーキを頼み
口にした。

CAFE FLAT 161229_1520~001

ケーキにゆずの風味が染み込んでいて、
甘いクリームと一緒にしても、ゆずの風味を
味わえるものであった。

ちなみに、昨年は、とうふシフォンケーキを
食べた。

その後も、「危機の二十年」を読み
時刻は16時30分を過ぎていた。

黄昏時に近づき、日が弱くなると、
店内のトワイライトの照明で照らされる
植物と蛇の目ミシンの置物が目に入る。
そのミシンは店主の女性の家に置かれていたものを
店のオブジェとして使うようになったものである。

CAFE FLAT 161229_1642~001

そして、窓の外からの景色を見る。

CAFE FLAT 161229_1642~002

ただ、毎年この時間帯に
できていた事が今年はできなかった。

それは、黄昏時の外の様子を見ながら
サザンオールスターズの
「夕陽に別れを告げて」を聴くことである。

今年は、ついにウォークマンが壊れてしまい
聴けなかった。

それにしても
CAFE FLATに年に一度だけ来店して、
年末の日に過ごすことをやり始めて
今年で8年目。

2012年に14年間勤務の会社をやむなく退職して以来、
毎年、違う職場を転々としていて、
今年も9月で違う組織の職場に移った。

来年の年末、
CAFE FLATに来店する時、
今と同じ職場なのかどうか、先のことはわからないが、
それとは関係なく、
文字が織り成す意味の世界を堪能する振る舞いは変わらない
だろうと思う。

そして、来年の年末、
CAFE FLATにて、どんな本を読んで過ごすことに
なるのだろうか。

そして、レジで精算して店を出るとき、

「また、来年の年末に」と言って

CAFE FLATを後にした。

とてもオシャレな店で、一度も行ったことがなければ
お勧めのお店です。

CAFE FLATの電話番号
0798-65-8465

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2009年12月30日の記事は
年の瀬の夕刻、西宮北口のCAFE FLATにて・・・・サザンの名曲「夕陽に別れを告げて」を聞きながら

2010年12月30日の記事は
今年も、年の瀬の夕刻、西宮北口のCAFE FLATにて、「夕陽に別れを告げて」を聞きながら・・・今年の場合は、「恋愛と贅沢と資本主義」を読みつつ

2011年12月30日
今年も、また、年の瀬の夕刻、西宮北口のCAFE FLATにて、「夕陽に別れを告げて」を聞きながら・・・「年末の夕陽」という「単語の目録」に、「夕刻のCAFE FLATの光景」という「イメージの辞書」が連動する

2012年12月28日の記事
今年もまたまたまたまた、年の瀬の夕刻、西宮北口のCAFE FLATにて、読書をしつつ、サザンの名曲「夕陽に別れを告げて」を聞きながら、夕陽の光を眺める

2013年12月30日の記事
2013年の年の瀬も、夕刻、西宮北口のCAFE FLATにて、読書をしつつ、サザンの名曲「夕陽に別れを告げて」を聞きながら、夕陽の光を眺める・・・来年の年末はどのような気持ちでここで過ごすのだろう

2014年12月28日の記事
私の恒例行事となった年の瀬の夕刻、西宮北口のCAFE FLATにて、読書をしつつ、サザンの名曲「夕陽に別れを告げて」を聞きながら・・・曇り空でも光が届いているのだなあとふと思い

2015年12月30日の記事
私の年末の慣わしとなった年の瀬の夕刻、西宮北口のCAFE FLATにて、読書をしつつ、サザンの名曲「夕陽に別れを告げて」を聞きながら・・・その名曲を聴いている間だけ夕陽の光が曇りから晴れて見え


サザンオールスターズの「夕陽に別れを告げて」についての説明・コメント
夕陽に別れを告げて ~ 私のサザンNO.2ソング

テーマ:日記 - ジャンル:学問・文化・芸術


裁判所が作る冤罪・・・ASKA氏の覚せい剤2度目は不起訴で思うのは、ASKA氏の愛人女性への覚せい剤有罪判決に疑問が生じることである・・・有罪立証に疑わしきところがあれば被告人の利益に

今日は、2016年(平成28年)12月25日 日曜日

歌手のASKA氏が覚せい剤の件で2度目の逮捕をされたが、
不起訴になった。

覚せい剤の陽性反応が出た液体がASKA氏の尿なのか
そうでないのいかが解明できず有罪立証できないということで
検察は不起訴にしたのだろう。

おそらく、ASKA氏の自宅など利用場所から覚せい剤が見つからず、
そして、通信履歴など調べても覚せい剤を購入したと推察される
ものがなかったのだろう。

そうであるとするならば、
1回目にASKA氏が逮捕・起訴された時に
一緒に逮捕・起訴され有罪判決が確定している
ASKA氏の愛人の栩内香澄美さんの有罪確定に
よりいっそう疑問を感じて、彼女は冤罪の可能性が
より高まったと感じる。

栩内さんが自発的に覚せい剤を意図的に使ったかどうかは
わからないが、使ったと断定するには疑問が残りまくっている。

まず、1つの大きな疑問は物証とされた
毛髪鑑定である。
彼女の毛髪鑑定を2回行ったが、
1回目には覚せい剤の陽性反応が出たが、
2回目は陰性だったという。

そうであるならば、もう一度3回目の鑑定をするべきなのに
それをやっていない。
科学で真実を探求するならきちんともう一度確かめるのが
誠実であると思うが、それしないというのは警察の捜査の
科学に対する誠実さを感じられない態度である。

そのような物証を裁判所がそれを有罪の証拠にしている。

彼女の尿から覚せい剤反応は出たが、
それだけで、彼女が意図的に覚せい剤を利用したと断定していいのか?

まず、彼女の部屋から覚せい剤やその使用のために使う器具など
発見されていない。
おそらく、彼女の通信履歴から彼女が覚せい剤を購入したと推察される
ものはなかっただろう。

そこで推察されるのが、
実際、覚せい剤を使用していたASKA氏が
彼女に覚せい剤を体内に入る事をしたということである。

それが彼と彼女が合意の上でしたのか?
それとも彼女が知らないうちにASKA氏に覚せい剤を
体内に入れられてしまったということになってくる。


ASKA氏は彼女に覚せい剤を彼女の体内に
入り込むようなことはしていないとコメントを出している。

ただ、栩内香澄美さんへの有罪判決は
おそらく、ASKA氏と共謀して覚せい剤を使ったという前提だろう。

そうであるならば、ASKA氏のコメントの噓を検察が証明して
それを裁判所が認めるということにするのが筋だと思うが、
彼女の公判でASKA氏は証言する機会はなかった。

本当に、彼女がASKA氏と共謀して覚せい剤を使ったというのなら
いつそのようなことをしたかということになる。

逮捕される直前に、ASKA氏と栩内香澄美さんは
彼女の部屋で夜な夜な明けるまで、性行為などをして、
同じ空間にいたが、その時に共謀して覚せい剤を使用したとするならば、
どのようにして使ったかとなるが、
彼女の部屋には覚せい剤はなく、それを使用するための道具はなかったのだ。

それなのに、どのような方法で彼女は覚せい剤を体内に自発的に
取り入れたのかはわからないままで、
どのような方法で覚せい剤を体内に意図的に彼女自身の体内に
取り込むことをしたのか検察は立証していないと思う。

有罪判決が彼女がASKA氏と共謀して覚せい剤を使ったとするなら
「彼女に覚せい剤を彼女の体内に入り込むようなことはしていない」という
ASKA氏のコメントが噓であるということになるが、
同じ噓でも、ASKA氏が彼女が知らないうちに覚せい剤を
彼女の体内に入るような行為をした可能性が残るのである。
そうであるならば、公判でASKA氏を呼び、有罪か無罪かの
判断をするために証言してもらう必要があるのに、公判ではそれを省いていて、
自発的に彼女が覚せい剤を使用したと断定しているのである。

こんないい加減な公判がまかり通るなら冤罪は
裁判所によって作られるという事態がこれからも発生するだろう。

栩内香澄美さんの覚せい剤使用の嫌疑に対して、
まず、毛髪鑑定で陽性と陰性の異なる結果が出たのに、
3回目の鑑定をして確かめなかったこと、
そして、彼女が知らないうちに覚せい剤が体内に取り込まれた
可能性が排除できない。


近代刑事司法では、
「有罪立証に疑わしいものがあれば被告人の利益に」というのが
大原則であるが、その原則からすれば、
栩内香澄美さんへの有罪判決は疑問が残り、無罪とするべきである。

最後に、覚せい剤使用だけでは他人に危害を加えているわけではなく、
覚せい剤使用者に対しては、犯罪として刑罰を科すことよりも
病人として治療を施すという方向性を強める方がいいのではないかと思う。


このブログ内の関連記事

覚せい剤使用者に対しては、刑罰よりも治療と保護という視点を

テーマ:刑事事件・裁判関連ニュース - ジャンル:ニュース


冬の夜空に輝くシリウスを見て、量子力学を思う・・・光は電磁波という波だけでなく粒子でもある。光は粒子でもあるから夜空に輝く星を目にすることができる

今日は、2016年(平成28年)12月18日 日曜日

最近、コインランドリーへの洗濯は
午前2時30分ごろに行くことが多い。
それは他の誰かが利用していることがほとんどないからだ。

先週の木曜日も同じような時間帯にコインランドリーに行き、
それを終えたころの午前3時40分ごろだっただろうか。

南西方向の冬の夜空に
青白く明るく輝く星が見えた。

すぐその右側にオリオン座が見え、
その青白く明るく輝く星は
シリウスだと気づく。

シリウスは地球から8.6光年の距離にあり、
シリウスから8.6年前に出発した光が
私の目の網膜に飛び込んできているのである。

そのシリウスの近くにある
オリオン座を構成する
ベテルギウスは地球から400光年、
リゲルのそれは700光年と言われている。

また、オリオン座の中心部の三ツ星の
地球からの距離は


 ミンタカ  1000光年
 アルニラム 1300光年
 アルニタク  800光年

とされている。

オリオン座の星から放たれた光は
400年以上あるいは1300年かけて、
宇宙空間を悠久の旅をして
私の目の網膜に到達しているのである。

そのような夜空に輝くシリウスなどの
星たちを見ながら量子力学のことを思う。

量子力学で
光は電磁波という波だけではなく
光子という粒子であることが証明された。

光が粒子でもあるということに
夜空に輝く星が見えることに大きく関わっている。

数年または数百年、さらには千年以上かけて
宇宙空間を飛んで夜空の輝く星からの光が

夜空に輝く星が、瞬時にして、ヒトの目に見えるためには、
粒子という性質である必要がある。

星からの波でもあり粒子でもある光が、宇宙空間を
悠久の旅をしてきて、
粒子としてヒトの目に入り、
目の網膜にあるレチナールという物質を刺激して、
の刺激によって信号が視神経を通じて脳に伝わるこで、
星として見えるのである。

もし、波のままなら一等星の明るい星でも、
見える状態になるまで115日かかるが、
粒子であれば、瞬時にレチナールという物質を刺激する
エネルギー量があるので、
宇宙空間を悠久の旅をしてきた星から光をすぐに
見ることができるのである。

ちなみに、
相対性理論を作り上げたアインシュタインは
ノーベル賞受賞理由は、相対性理論ではなく、
光は粒子でもあるという光量子仮説を唱えたからである。



このブログ内の関連記事

地球からはるか遠くのお星様が見えるわけ ~ 光が粒だから・・・・

シリウスの語源について
シリウス ~ 冬の南の夜空に青白く光輝くその星は、何かを焼き焦がすかの如くの輝きであり、獲物を狙うオオカミのようである

2010年1月18日の記事
オリオン座のベテルギウスに超新星爆発の兆候・・・・11世紀以来の2つの爆発以来の明るさに!!・・そう言えば、さそり座のアンタレスも爆発するかもとか、天敵同士お互いで大けがするのかな・・

テーマ:自然科学 - ジャンル:学問・文化・芸術


日本の高校生の科学の成績良好だが好奇心は低いという現状とノーベル賞の大隅教授の「科学を役立つためのものではなく、文化として育てて欲しい」という発言より・・・好奇心に基づく探究心を育むことが長期的に役立つものを豊かに生み出す社会にする

今日は、2016年(平成28年)12月11日 日曜日

今年のノーベル医学生理学賞を受賞した
大隅良典栄誉教授が受賞式に先立ち
ストックホルムにあるカロリンスカ研究所の大ホールで
行われた記念講演で大隅教授は次のように語った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ノーベル医学・生理学賞の大隅さんが記念講演
NHKニュース2016年12月8日 5時08分


「私の研究は、細胞の中の仕組みを解明したいという純粋な好奇心によって続けられてきたが、
今や生物学において主要な分野になっている。科学を何かに役立てるためのものではなく、
文化としてとらえ、育んでくれる社会になってほしい」と訴え

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

科学を役立てるというよりも文化として育んで欲しい
という大隅教授の主張に私は強く共感する。

現在43歳の私はもともと文系学部の出身で、
仕事も理系のこことはほぼ無縁の状況であるが、
ここ数年、量子力学から素粒子物理学に興味を抱き、
それに関する著書をいろいろ買って、読み返している。

原子よりも小さな世界の力学が宇宙の成り立ち、
また人類の存在条件に強く関わっているということを知り
より好奇心をかきたてられている。

大隅教授は昨今の日本の科学研究のめぐり、
「役に立つという言葉がとっても社会を駄目にしている」と
すぐに役立つものという短期に実用性の成果を求める
風潮に危惧を抱いている。

さらに私がその大隅教授の一連の発言を思い出すニュースが
最近あった。それは以下のニュースである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
国際学力調査 科学の学力トップクラスも意欲に課題
NHKニュース2016年112月7日 4時46分


OECD=経済協力開発機構は世界の15歳の子どもを対象に科学と数学、
それに読解力を測定する調査を実施し、日本の高校1年生の科学の成績は
参加国中2位とトップクラスでした。

参加した日本の子どもたちに「科学の楽しさ」について聞くと、
「科学の本を読むのが好きだ」と答えたのは35%で、
OECDの平均より17ポイント低くなりました。
また、「科学の知識を得ることなどが楽しい」と答えたのは55%で、
こちらも平均より12ポイント低くなりました。
さらに、これらの結果は10年前と比べていずれも低下するなど、
学ぶ意欲に大きな課題がありました。

一方、「自分の就きたい仕事で役に立つから理科を勉強するのは大切だ」という
設問に対し、「そう思う」と答えたのは61%で、こちらは10年前と比べると
15ポイント高くなっていました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

日本の高校生は科学の成績は高いが、それは
単純に言えば、科学が好きという知的好奇心よりも
就職のためやむを得ず勉強しているということだろうか。

毎年、夏休みのNHKラジオの

子供科学電話相談」に、全国各地の小学生達が
「どうして、だんごむしは汗をかかないの?」など
素朴な好奇心から「知りたい!」という気持ちで
様々な質問をしてくる。

しかし、そのニュースを聞くと、
日本の学校教育環境は子供や青少年が抱く
素朴な知的好奇心を育むというより
やむ得ず学業をさせるという状況になっているのだろうか。

そして、ノーベル賞を受賞する大隅教授
が危惧を抱く
すぐに科学に実利的な成果を求める環境が
子供や青少年に素朴な知的好奇心を育むよりも
いやいや学業をさせられる環境を強いることに
拍車をかけているのかもしれない。

ふと、20世紀の初頭に
相対性理論を世に発表して、それまでの
物理学の時間や空間の概念に革命をもたらした
アインシュタインは、
5歳の時に父親からもらった方位磁石のコンパスが
常に北を指すののを見て、
何もない空間に見えない力が働いていることに不思議を
感じて、自然界の摂理に好奇心を抱いていった。

ちなみに、1905年に
彼が特殊相対性理論を世に発表した時は、
大学の教員ではなく、特許局の役人をしていた時だった。

彼は、自然の摂理に対する幼い時からの好奇心を
どのような立場であっても、それを深い探究に育み
時間や空間、重力に関わる自然の摂理を解明していったのだ。

彼の死後の現代において、
アインシュタインの相対性理論によって
活用されている製品がある。
それはカーナビのGPSである。

相対性理論が発表された時、
将来、GPSという機器にそれが活用されるとは
ほぼ、多くの人々は思わなかっただろう。

自然の摂理を解き明かす基礎研究が
将来、何の技術に活用されるかはわからない。
ただ、知りたいという知的好奇心に基づく探究心が
自然の摂理を解き明かしていくことにつながっていく。
目先の実用性を拙速にめるのではなく、
そのような知的好奇心を育む環境が
長期的に見て、実用性の幅を広げることにつながる
のではなかろうか。


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ノーベル賞受賞の大隅良典氏の「役に立つという言葉がとっても社会を駄目にしている」という発言から・・・・100年以上経って、実用性に活用される基礎研究がある

カーナビと相対性理論・・・GPS用衛星は地上よりも時間が早く進むので、相対性理論に基づく時間の補正が必要

原子爆弾と相対性理論・・・たった1000グラム、たった1グラムで、広島市が破壊され、10万人以上の命が奪われた

ガン治療と相対性理論・・・・動きが早い物質ほど、時間の進みが遅くなる、その原理を活用してガン治療に活用

ガン検診と量子力学・・・量子力学で見出されたプラスの電子がガン検診に活用されている


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「沖縄戦下の幼女 みえちゃんからの伝言」(比嘉淳子 作)を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・夫婦不和で育つ子供の心にできた哀しみの魂の大穴は、戦争で怯えて亡くなった子供の哀しみと変わらない・・・己ばかりを優先せず、まわりと調和することの大切さ

今日は、2016年(平成28年)12月04日 日曜日

昨日の朝の午前8時05分から
NHKラジオで、「耳で聞く短編小説ラジオ文芸館」を
聴いた。

昨日の小説は、比嘉淳子氏の
「沖縄戦下の幼女 みえちゃんからの伝言」であった。

そのあらすじをNHK番組のページから引用する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

本土(関東)で都会生活をしていた「アタシ」は、3歳と1歳の子どもがいる
主婦(夫婦とも沖縄出身)。本土から沖縄本島中部のマンションへと、
家族そろって戻ったが、忙しさを理由に家族を顧みない夫とは喧嘩の毎日。
ついに夫は家に帰らなくなった。「アタシ」は育児ストレスから娘を叱り、
手をあげてしまうようになった。
そんなある日、娘が「毎晩、みえちゃんが、首を絞める。助けて」と訴えてきた。
みえちゃんは、沖縄戦の時、壕の中で母親にあやめられた幼女の幽霊だった。
壕の中で「泣く子は悪い!泣くとアメリカに見つかる」と言われ続けたみえちゃんは、
泣いている子を見つけると「泣くと殺されるぞ!」と訴えていたのだ。
「アタシ」は気づいた。現代に生きる自分の娘と、壕で戦死した子どもの心に
共通する気持ちがあったことに…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ということだが、この物語の詳細を以下に書いていく。
少々記憶が曖昧な部分があり、間違っている部分があるかも
しれません。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

女性である主人公の「アタシ」は沖縄出身であるが、大学進学で
関東に出た。大学卒業後、関東で、同じく沖縄出身の先輩の男性と
結婚して、関東で過ごしていた。

沖縄と違って、本土は交通網が整い好きなときにテーマパークに
行けたりとアタシの好奇心を満たしてくれて、
便利で魅力的な都会生活が続くことに何の疑いを持たず未来永劫
続くものだと思っていた。

しかし、義兄が来て、還暦を迎えた義母があと何年もつかわからないと
伝えてきた。
それを聞いた夫は沖縄に移ることを決意。アタシは二児の子供とともに
家族4人、沖縄本島中部にある高層マンションに転居した。

そこでの生活は快適便利は関東との生活とは一変し、
車がなければトイレットペーパーを変えないようなところで、
猛スピードでトラックが走るような道の端を
下の子供を前に抱いて、上の子をおんぶして
連日往復6キロを歩いて買い物に行くような苦行の日々が
続く。そのようなアタシの状況に夫は思いをはせることもなく、
そのような夫に対するイライラが高まっていた。
さらに仕事が多忙になった夫はあまり家に帰ってくることもなく、
たまの仕事が休みの日もゴルフか二日酔いでつぶれて、
家族から団欒と笑顔が消えてきた。
「離婚」という文字が脳裏に浮かぶようになる。
アタシ達には、関東時代の仲睦まじかった夫婦の面影も
なくなっていた。

このままの生活では行き詰ると思ったアタシは夫に、
休日は買いものに付き合うか、
アタシが車をもつか、
沖縄でももっと便利な那覇に引越しをするかを
迫った。夫はすべて拒否して、大ゲンカとなり、
そのまま出勤をした夫はその日から家に
帰ってこなくなった。

事情を知らない姑から日々電話がかかってきて、
いろいろ干渉をしてくる。それにもアタシは追い詰められた。

そのような中、千葉に住むアタシの祖父が亡くなったという知らせが
入った。父を早くに亡くしたアタシにとっては、父親のような存在であった。

そのような祖父の葬式を行くことを夫と姑は許してくれなかった。
そのような事情をしらない実の母からは責められた。
「女三界に家なし」を実感したアタシは死をあこがれ始める。

ある日、自分の住むマンションの9階のベランダで
洗濯物を取り込んでいる時、
幼子がミニカーで遊んでいた。そのミニカーが隙間から
階下を落下していく。
ベランダから階下を覗きこんだ時、
「落ちれば確実に死ねる」と咄嗟に思い、
自分の子供を抱えて飛び降りおうとしたとき、

ばかもんーーーー!

と怒声がした。なんとそこに、
亡くなったはずの祖父はミニカーをもって立っていたのだ。
祖父は「お前はおじいちゃんの自慢の孫だ。チビたちも
お前の子供だ。さぞかし立派になるだろう」

すると祖父はもういなくなっていて、
記憶を蘇らせると、実際にベランダに出ていなくて、
高層階では、洗濯物を干すことは禁止されている。
自分は子供達と昼寝をしていた。

そして、目が覚める。そう夢を見ていたのだ。
それは死の憧れがそうさせたのか。


ある日娘が通う幼稚園から
呼び出しを受けた。
娘の髪の毛が抜けて薄くなっていることを指摘された。
家庭の状況でそうなっているのを見過ごせないと。

そして、娘が描いた「みんなだいすき」という題の絵を
見せられた。

夫の顔はクレヨンの黒色で塗りつぶされ、
息子を抱いているアタシは赤鬼の顔、
アタシと青いドレスを着た娘の間に
見知らぬ頭に包帯を巻いた女の子が描かれていた。

娘は絵についてこう説明するという。

パパは顔がわからないから黒。
ママはいつも怒ってばかりいるから赤鬼。

そして、その見知らぬ女の子は
「みえちゃん」と娘は説明しているという。

その絵にはアタシは打ちのめされた。
いつも笑顔ではいる娘は
実は心では、
冷え切った家庭の中で、悲鳴を上げていた。

ある日、息子を寝かしつけている時、
娘が「ママに抱っこされてネンネする」と
しつこく言い寄ってきた。
娘の赤ちゃん帰りがひどくなり、日々のいらいらも
重なって、そのような手を煩わせる娘に
ついつい手をあげてしまった。

アタシに叩かれた娘は大声で泣きながら

「だって、だって、みえちゃんがね。
『お前が悪い。お前が悪い』と言って、
アタチの首を絞めるんだ。こわいの。
ママが助けてくれないもん」

と大声で泣き続けた。
娘の言っている意味を理解できなかったが、
娘に手を上げてしまった後悔で、その夜は
アタシも泣いてしまった。

夫との関係が冷却したままで、姑からの
干渉が続くなか。子供二人と母子3人で
沖縄を出ようと思った。

そのようなある日の深夜、
就寝中のアタシは物音で目が覚めた。
すると金縛りで動けなくなった。

体の上に重みを感じる。
そして、誰かがアタシの首を絞めている。
首を絞めているのは頭に包帯をぐるぐるに巻いた
おかっぱ頭の5~6歳ぐらい小さな女の子だった。

その女の子は
「くるしい。苦しい。お前が悪い。お前が悪い」と
アタシの首を絞めてくる。

何とかして、その女の子を押し退けるとすぐさま
その包帯の女の子は娘に襲いかかろうとする。

アタシは、娘を守るため、
その女の子の包帯をつかみ、娘から離した。

するとその女の子は消え去った。

すると、娘はその光景を見ていて、
「あの子がみえちゃんだよ。毎日アタチをいじめにくる。
なのに、ママはアタチを叩いたよう」

娘の恐怖体験を理解できたが、それを今まで理解できなかった。
また、そようような自分に母親としてのふがいなさを感じた。

みえちゃんの服装は、汚れた開襟シャツにもんぺ姿という
第2次世界大戦中の装いを想像させる姿であった。
アタシが住むマンションあたりは、
沖縄戦の激戦地になったと聞き、近くには慰霊塔がある。

その後、アタシは母子3人で新しく住むための引越し先の住まいを
探しあて、引越しの準備をしていた。

引越しのための箱詰め作業をしているとき、
急激な睡魔に襲われ、その場に眠りこむ
アタシの前にみえちゃんが現れた。

アタシはみえちゃんに語りかけた。
5歳だと言う。

アタシ「どうしてここにいるの」

みえちゃん「母ちゃんがここで」

アタシ「お母さんを待っているの?」

みえちゃん「ちがう」

みえちゃんの包帯姿のことについて聞いた。

アタシ「みえちゃんは、そのケガで死んじゃったの?」

みえちゃん「母ちゃんが、首を絞めた」

みえちゃんの説明では、
避難壕の中では静かにしないといけないが、
怖くてみえちゃんは泣いてしまった。
泣いてしまうとアメリカ兵に見つかると言って、
泣く子は憎まれる。

それでもみえちゃんが泣き続けるので、
するとおじさんが、「みんなで死のう」と
手榴弾で自決することを言った。

みえちゃんの母は嫌がったが、
おじさんが
「一人残るとみじめだからみんなでいこう」と。

既に顔を火傷していたみえちゃんは苦しんでいて、
さらにみえちゃんのお母さんが、

「これ以上、みえにつらい思いをさせたくない
みえの体が爆弾でバラバラになるのは嫌だ」と

みえの首を絞めた土に埋めた。

その説明を語るみえちゃんの包帯の隙間から見える目には
涙が溜まっていた。

アタシは、みえちゃんにどうしてアタシの娘の首を絞めたのか
質問した。するとみえちゃんは

「みんながいつも哀しい心だから」

そのみえちゃんの一言にアタシは落雷を受けたような
衝撃を受けた。

アタシだけでなく、娘の哀しい心を抱いていたのを
みえちゃんに見抜かれていた。

言葉で表現できない娘は絵を描くことで
心の穴を訴えていた。

その心の穴は親が作った魂の落とし穴だった。

アタシ達夫婦は、己の我をぶつけ合うだけで、
子供に向きあおうとしなかったことが
娘の哀しみの魂の落とし穴を作ったのだ。

みえちゃんは続けて語る。

「みえはいつも怖かった。
おばあちゃんが火炎放射器で焼かれて、
みえも顔を焼かれて怖かった。だからいつも泣いていた」

さらにみえちゃんは

「ここにいたお兄さん(お兄さんとは幽霊で現れたアタシの祖父)が
ここの子供は怖い思いはしていない。今は戦争はないから。
でも、ここの子供は泣いていた。みえと一緒。
『泣くから殺される。お前が悪い。泣くな』
みえは言ったんだ」

アタシは、泣いている子は悪い子だから殺されるという思考回路が
できあがっているみえちゃんの話を聞きながら、

この平和な時代に生まれた娘が戦死した子供と同じ哀しみの心を
抱いていたことに気づかされた。
アタシが子供たちと向き合って、大事に大事に愛してあげなければ。

この地を離れるアタシであるが、みえちゃんはここに残ったままである。

大好きな母ちゃんに殺されても、子供はお母さんを探して彷徨う。
母親は愛情が故に、戦争で追い込まれた極限状態の中、
わが子を殺めたことで地獄を彷徨う。
戦争は人を悪魔に変えてしまう。

アタシ達は普通に「死の記憶」を持つ土地に住んでいる。
「住める土地」と「住めない土地」という言い方がなされる。
幽霊が出るという噂があったり、不幸があったりした場所を
「住めない土地」と言ったりするが、
「住める土地」と「住めない土地」の違いを決めるのは、
そこに住む人間の心の持ちようである。

「己ばかりを優先してはいないか」
「まわりと調和を持てているか」
「心は満たされているか」

みえちゃんによって、子供の心に穴を開けていけない
夫の真に将来に向けて語りあった。

その後夫婦の縒りはもどり、
関東の時代と同じように明るい家庭に変わっていった。
夫婦でお酒を飲みに行くことも増えた。

みえちゃんとのできごとからかなり年月が過ぎ
年季の入った夫婦となったアタシ達がお気に入りの
ワインバルで出会った男性の祖父が、
話を聞くとあのみえちゃんがいた土地で農地の地主だったという。

壕に隠れたおばあさんと孫娘は火炎放射器で焼かれて、
おばあさんは即死、孫娘はろくな治療を受けずに亡くなったと。

おそらくその男性の話はみえちゃんの話だろうが、
自決した話にはなっていない。自決や母がやむを得ずわが子を
殺めた話は外にだせないのかもしれない。

その男性の話によるとみえちゃんと思われるその子の
遺骨だけが見つからなかった。
それで、代々の土地に慰霊塔を建てた。
土地の後継者は土地を手放して、そこに高層マンションが建てられた。

アタシは、その男性に
「その近くの防空壕の跡地に、お菓子やお水をお供えして、
『安らかになれ、天に届け』と強く念じて」

と伝えた。


@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

というお話であったが、
残念ながら、人類が続く限り、戦争は無くならないだろう。
ただ、その戦争は、そこ国に、その土地に暮らし、住まう人たちの
意識模様の集合が引き起こすのかもしれない。

個々の家庭での満たされぬ思いや
不満集合体が社会全体の大きな不満の集合体となり、
行き着くところが国同士や民族同士の戦争になるのかもしれない。

この短編小説で

::::::::::::::::::::::::

「住める土地」と「住めない土地」の違いを決めるのは、
そこに住む人間の心の持ちようである。

「己ばかりを優先してはいないか」
「まわりと調和を持てているか」
「心は満たされているか」

::::::::::::::::::::::::::

とあったが、それは日々の暮らしで、
よりよく生きていくうえで大切な心の持ちようだと思う。


たとえ、世の中、大不況になって生活が苦しくなっても、
戦争で荒廃しても、家族や友人など身の回りの親しき人たちが
そして、己も含めて、
元気に生きてなんとか過ごしていけているだけでも喜びを
感じていければ、大変な社会状況になっても、
心まで荒んでしまうことは防げるだろう。

今の暮らしで不満に思うことがあったとしても、
70数年前のわが国、日本で、日々、爆弾の雨に
怯えながら暮らしていた人々のことを思うと
大したことはないと思う。
その時代は、飛行機雲をみたら身の危険を感じるような
時代であった。その飛行機から爆弾の雨が降って
くるからだ。
そう思うと、飛行機雲を見て、そんなことを感じる必要のない
現代は恵まれている。

この小説で

アタシ達は普通に「死の記憶」を持つ土地に住んでいる。

とあったが、それを耳にして、
今の私の職場の最寄駅の大阪市の京橋駅を語らえずには
いられない。

京橋駅も第2次世界大戦による死の記憶がある場所である。

その出来事が発生したのは
昭和20年(1945年)8月14日。
そう翌日には、日本政府が降伏して戦争が終わったのである。

戦争が終わる1日前に、米軍の空襲の爆弾がそれて
京橋駅を直撃して、少なくとも210名が亡くなったとされる。

もし、あと1日早く8月14日に戦争が終わっていれば、
亡くならなかった命であった。


そのような戦争による死の記憶の歴史を振り返りつつ、
戦争で怖い思いをしてなくなったみえちゃんのように、
現代の日々の暮らしの中での己の振る舞いや心の持ち方が
身近な人に哀しみという魂の大きな穴を作ることになっていないか。
そのようにふと思いながら、
この耳で聞く短編小説を聴き終えたのであった。





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6月23日は沖縄慰霊の日・・・日米両軍で住民を巻き込んだ熾烈かつ凄惨な激闘の沖縄戦の組織的戦闘終結の日 

終戦前日(昭和20年8月14日)に、大阪の京橋駅で米軍の爆弾が落ち多数が亡くなる・・・・もし、終戦が8月13日であったら、京橋駅で空襲で亡くなる人はなかった


○ラジオ文芸館に関すること

ロバのサイン会・・・消費され消え行くものに過ぎないものが育む絆・・・耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館を聴いて・・・

原田マハ 作の「無用の人」を、耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で私の人生と重ね合わせながら聴いて・・・無用の人扱いされた他界した父が娘に贈った最後の誕生日プレゼントとは


「トオリヌケ キンシ」(加納朋子 作 )を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・・何気ない日常のふるまいが誰かを大きく助けていることがあれば嬉しいですね

「あなたに会いたい」(浅田次郎 作)を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・出世のために若かりし時に捨てた恋人の幻影か・・カーナビからの「あなたに会いたい」の声で誘われた場所は・・・

「サヤンテラス」(乙川優三郎 作)を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・私の愛するテラスでの亡き夫の声は幽霊か面影か

「仮面パパ」(森浩美 作)を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・偽りの「育メンパパ」に仕組まれたワナは


「車窓家族」(高田郁 作)を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・車窓から見える老夫婦の何気ないほっこりした日常が見知らぬ人どうしの言葉を交わすきっかけをつくり


「曲芸と野球」(小川洋子 作)を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・曲芸師の女性と野球少年という異色の組み合わせの男女の淡くも末永い絆


「はるか」(北村薫 作)を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・天真爛漫の無邪気な女子高生の明るさが潤いと彩りのある豊かな日常にもたらす


「本番、スタート」(ドリアン助川 作)を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・・日の目を見ず、下っ端であろうが、その人の人生の主人公はその人本人なのである


「かがやく」(帚木蓬生 作 )を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・・人間は自分が得意として輝いている時のことに関心を持ってもらえることに喜びを感じるのだ


「超たぬき理論」(東野圭吾 作 )を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・・えっ!UFOの正体はたぬきが化けた文福茶釜だってえええ??・・・こじつけと思い込みの想像力・・ちなみに、宇宙人って誰のこと


「イービーのかなわぬ望み」を耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館で聴いて・・・垂直移動のエレベーターで生きてきたイービーの結末から「空間」についてちょっと思う


耳で聞く短編小説ラジオ文芸館 鈴木光司 作「大山」・・・バブルに翻弄された元夫からの復縁の申し出の旅路にて、元妻からの粋な計らいとは

人生という名の自転車は、自力で漕ぎ続けるのだ・・・「耳で聞く短編小説NHKラジオ文芸館」で「自転車を漕ぐとき」、41歳無職の男の物語を同じく41歳で再び無職に戻る私が聴いて


2か月に1度行く、上新庄のミスタードーナッツで、ラジオ文芸館のアンコール放送「尾瀬に死す」を耳にして、前回も同じ場所でそれを聴いていたので、デジャブさを感じた

透明人間とはそういうことだったのか!・・・耳で聞く短編小説ラジオ文芸館、島田雅彦の作「透明人間の夢」を聞いて、ホームレス寸前の彷徨う若い男女の恋の結末は!

人生、思わぬ偶然のできごとでどう変わるかわからない・・・角田光代の「誕生日休暇」を耳で聞く短編小説「ラジオ文芸館」で耳にして

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